全般性不安障害について

「自分は過度の心配性ではないか?」と思ったことはありませんか?

私たちはみな、自分の生活の様々な局面、未知のことや新奇のことに関して、もしくは日々起こってくるストレスに対して不安を感じたり心配するものです。しかし、不安と心配がその暮らしを圧倒的に支配してしまう場合は全般性不安障害の可能性があります。

目次

全般性不安障害の症状について

全般性不安障害の方は、多くの出来事や活動に対して極端な不安と心配を感じており、心配をコントロールするのが非常に難しく、そのせいで日常生活や仕事に集中できず力を発揮できずにいることが多いです。心配事として、例えば自分や家族の健康について、仕事の責任、家計のこと、両親のこれかの介護、子どもに災難がふりかからないかなど多岐に渡ります。これらを毎日心配することに加えて、身体の落ち着きのなさ(イライラ感)、筋緊張、疲れやすさと倦怠感、集中が出来ない、不眠などの症状を伴います。

全般性不安障害の現在

欧米などの疫学調査によると、一生の時点で全般性不安障害になる人は全人口の約5%(男性:3.6%、女性:6.6%)と報告もあります。症状はしばしば小児期から始まり、周期的に悪くなったりしながら慢性的な経過をたどると考えられております。症状や程度は人によって軽症から重症のものまで様々です。過敏性腸症候群や頭痛のような慢性的な体の疾患としばしば合併する事もあり、多くの方が近くの内科を受診して治療されるケースが多いです。
また半数以上にうつ病やその他の不安障害、物質乱用などの精神疾患を合併すると言われており、身体疾患や薬物で不安が引き起こされている事もあり、他の病気との鑑別が大切です。

全般性不安障害の治療について

経過が長いため、薬物治療を行う際は注意が必要となります。即効性のある抗不安薬を使うことが多いのですが、経過を考えると出来るだけ薬に慣れ(耐性)と依存が生じにくい薬を主軸に考えていきます。薬については投与開始から症状緩和まで数週間かかるものもあり、不安が強い方は薬の効果がないとすぐに自己判断し、治療中断されるケースも残念ながらあります。

リラクゼーション訓練、運動、ストレス軽減法などにトライして不安症状の管理を行っていく場合もあります。不安をあおる認知の歪みを修正する認知行動療法も有効です。不安のきっかけと身体症状との関係、心配に支配される認知過程を理解し、生活行動やパターンを変えていけるように助言していきます。

上手に自分の不安や心配と付き合っていけるように、焦らず主治医の先生に相談し続けることが大切です。

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