女性のうつ

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女性のうつの特徴について

女性は男性と比べうつ病や不安障害の病気になりやすいと言われています。うつ病だけを見ても、有病率が男性の2倍近く高いと報告されています。

これには男性に比べ女性はライフサイクルを通じて女性ホルモンの分泌が劇的に変化する事が要因と考えられます。月経がある時期は周期的に大きく変化し、閉経後は急速に女性ホルモンの分泌が低下します。加えて妊娠・出産などの産褥期でも出産を境に、血中のホルモン値が大きく下がります。この事が関連して出産と閉経に多い時期である、30代と50代の2峰性に精神疾患が出てきやすいとされています。

また身体内部の激しい変化に加え、ライフステージ毎に多様な役割を担わされたり、役割の変化に対して適応を求められたりする事も、発病の要因と考えられています。伝統的な性的役割が薄れてきている現代においても、結婚や妊娠・出産、家事や育児の両立、親の介護など、多くの役割を抱え毎日忙しく奔走している方も多いかと思われます。

そんな変化の多い人生において人間関係が変わってしまったり、それまで担っていた役割を諦めざるをえなくなった時に、人は喪失を体験します。正直しんどいと言えなかったり、相談や愚痴を聞いてくれる相手がいなかったり、周囲から理解されない思いを繰り返し経験すると、深く傷ついてしまった傷が回復せずにそのまま遷延化して、人によってはうつ病を発病してしまう方もおられます。

女性のメンタル不調の現在

上のような事から、女性は誰もがメンタル不調の危機を併せ持っていると考えられます。また以下の様な女性特有の精神疾患も存在します。月経症候群(PMS)、月経前不快気分障害(PMDD)、マタニティブルー、産後精神病や産後うつ病、更年期障害といったものがそうです。月経周期を持つ女性の20~50%がPMSを持ち、出産後女性の10~20%に産後うつ病は発症するとも報告があります。

上記疾患の背景にうつ病が隠れている事もあり、逆にうつ病の月経前増悪としての症状がPMSの様に見える事もあります。

体や気持ちの変化をモニタリングしながら、精神療法や必要なら薬物療法、場合によっては周囲の支援を引き出せるような働きかけを行う事が大切と考えられます。

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